第183回 不動産の購入を考えています
不動産情報に記載されていることで、次の2つを教えてください。
・駅から徒歩何分とはどのような基準でしょうか。
・広さの単位はどのようなものが使われているでしょうか。
不動産の購入を検討する際、最初に接する情報の多くは広告やウェブサイトなどに掲載されている「不動産情報」です。これらの情報は物件の概要を知る上で非常に便利ですが、記載されている内容には業界特有の基準や表記ルールが存在します。正しく理解していないと実際に物件を見たときに「思っていたのと違う」と感じることもあるため、各項目の意味を事前に把握しておくことが大切です。
まず「駅から徒歩〇分」という表記ですが、これは不動産業界の統一基準に基づいて算出されています。具体的には「道路距離80メートルを1分」で計算されており信号待ちや坂道の有無、歩行者の速度差は考慮されません。つまり実際に歩いた場合には記載より時間がかかるケースもあるため、現地を訪れて自分の足で確認することが推奨されます。駅のどの出口から計測しているかも明記されていないことが多いため、主要な出口かどうかも見極める必要があります。
次に広さの単位に関しては「㎡(平方メートル)」が主に使われていますが、日本の住宅では「畳(帖)」という表現もよく用いられます。1帖はおおよそ1.62㎡に相当しますが実際には地域や建物の用途によって畳の大きさが異なるため、あくまで目安で捉えるべきです。特にリビングや寝室など居室の広さが帖数で表されている場合、その部屋の使い勝手を正確にイメージするためには平米数も併せて確認するとよいでしょう。専有面積にはバルコニーなどの面積は含まれていないことが一般的であり、屋内の居住スペースのみが計算対象となっています。