第182回 角部屋のメリットとデメリットを教えてください。

第182回 角部屋のメリットとデメリットを教えてください。

角部屋とは、マンションやアパートの建物の端に位置する住戸のことを指します。
一般的に隣接する部屋が一つしかないあるいは両側に隣戸がないため、独立性の高い居住空間とされています。
そのため多くの物件で角部屋は「人気が高い部屋」で扱われ、同じ間取りでも価格や家賃がやや高めに設定されていることもあります。
」角部屋には多くのメリットがありますが同時に見落とされがちなデメリットも存在するため、物件選びの際には両面を理解しておくことが重要です。
角部屋の最大のメリットは、窓の数が多くなることによる通風性と採光性の良さです。
通常の中部屋では片側の壁にしか窓がないことが多いのに対し角部屋では2方向に窓があることが一般的で、部屋全体に自然光が行き渡りやすくなります。
これにより昼間の照明の使用が減るだけでなく、部屋が明るく感じられるため心理的にも開放感を得られます。2方向から風が通ることで空気の流れが生まれ、湿気がこもりにくくなる点も魅力の一つです。特に夏場などは自然な風で快適に過ごせる時間が増えることも多く、エアコンの使用頻度を抑えられる可能性があります。
加えて隣接する住戸が少ないため、騒音のリスクが低くなるという点も大きな利点です。
中部屋では両側に隣人がいるため生活音が気になるケースがある一方で、角部屋では接する壁が少なく隣人の音に悩まされる可能性が低くなります。
これは逆に自分の生活音が他人に伝わる可能性も減ることを意味し、よりプライバシーが確保された生活が実現できます。
建物の端という位置関係から隣人の通行が少なく、玄関前に人の行き来が少ないことでより静かに過ごせる環境が整うことも少なくありません。
一方で、角部屋にはデメリットもあります。まず最も注意すべき点は外気の影響を受けやすく、断熱性に劣る可能性があることです。
壁面が外に接する部分が多いため冬は寒さが伝わりやすく、夏は熱気がこもりやすいという傾向があります。
物件によっては断熱材やサッシの性能が不十分な場合、冷暖房の効率が落ち光熱費がかさむことがあるのです。