第175回 両親が亡くなり実家を相続することになりました。相続人は自身も含め兄弟3人なのですが、みんな持ち家を持っていますので、売却することとなりました。どのように進めればよいでしょうか。

第175回 両親が亡くなり実家を相続することになりました。相続人は自身も含め兄弟3人なのですが、みんな持ち家を持っていますので、売却することとなりました。どのように進めればよいでしょうか。

両親が亡くなり実家を相続することになり相続人が複数いる場合の不動産の処分は、法律的・手続き的に複雑な側面を持ちます。特に今回のように既に持ち家を持っており実家を利用する予定がない場合、不動産の売却が現実的な選択肢となります。このような場合スムーズに売却を進めるためには、いくつかの重要なステップを踏む必要があります。

まず実家の不動産が相続財産で正式に分割される前に、相続人全員の意思を確認する必要があります。相続人の一人でも異議を唱えた場合話し合いや調停を経る必要があるため、事前に全員で話し合いを行い売却に向けての合意を形成することが不可欠です。意見の相違がないことを確認したら、次に登記の手続きに進みます。不動産を売るためには、まず名義を亡くなった両親から兄弟などの相続人名義に変更する必要があります。この登記は不動産所在地を管轄する法務局で行われ、戸籍謄本住民票固定資産評価証明書などの必要書類を揃える必要があります。登記手続きは専門的な知識を要するため、司法書士に依頼するのが一般的です。依頼費用はかかりますが正確かつ迅速に進めることができるため、後々のトラブルを防ぐことができます。

相続登記が完了した後は、不動産の売却に移ります。スムーズに進めるためには、まず不動産の適正な価値を把握することが重要です。不動産会社に依頼して査定を受けると現在の市場価格が分かり、売却に向けた具体的な準備が可能になります。この際複数の不動産会社から査定を受け、比較検討することでより納得感のある価格設定を行うことができます。売却する前に必要に応じて家の清掃や修繕を行い物件の印象を良くすることで、早期や価格の向上につながる可能性があります。

以上のように実家の売却には相続登記から売却後の代金分配に至るまで、さまざまな手続きが必要です。各ステップでの適切な準備と専門家のサポートを受けることで、円滑に進めることができるようになります。