第153回 自宅を売却しようと考えています。建物付きの土地の価格はどのように査定されるのでしょうか。

自宅を売却する際には、建物のみを売却する事例と土地のみを売却する事例と共に、建物付きの土地を売却する事例もあります。このように建物と土地の事例で分かれているのは各々に価値があるためなので、建物付きの土地が対象の場合にはどのように査定がされるのかが気になる方も少なくありません。
建物付きの土地を売却する際の査定は3つに分ける事ができ、建物の築年数がまだ30年ほどであれば建物自体を壊す必要性が無いため、土地価格がそのまま反映されます。
建物付きの土地における建物の築年数が長くて取り壊す必要性がある場合には、土地価格から取り壊しに要する費用を引いた額が査定額になります。
取り壊す必要性がある築年数は明瞭になっていないため築40年が目安になる事が多いものの、外壁塗装を含めた維持管理が徹底されていれば築年数が40年を超えていても価値が見出されるので、築年数と合わせて建物の状態をよく確認するのが大事です。
建物付きの土地の査定における3つの種類の中で最も査定額が低くなる事例が、土地が広い場合です。
土地が広い場合には個人ではなく不動産会社が分譲を念頭に置いて購入するのですが、建築基準法に則って間口や道路を設ける必要が生じます。
法律に則って新たに道路と間口を設けて整備した場合、整備した道路の部分には価値が見出されない特性上、道路の分査定額が下がります。
そのため、建物付きの土地が広大な場合は、土地の価値から建物を取り壊す費用と道路の広さ分の費用が引かれる事を念頭に置いておきましょう。
また、売却に関して要する費用も忘れてはいけません。売却に関して要する費用は不動産仲介手数料と解体費用、測量費用と登記抵当権抹消の費用などです。
さらに、建物を解体する場合には木造と鉄筋コンクリート造により費用に差異が生じるので、構造や周囲の環境なども考慮する必要があります。