第145回 自宅を売りたいと考えているのですが、隣地との境界が見当たりません。どのようにすればよいでしょうか。

長年住み続けた一軒家について、家族それぞれの生活の変化によっては、自宅を売りたいと考える方も結構多いのではないでしょうか。例えば子供が成長して一人暮らしを始めた、定年退職が決まったので地方でゆっくり過ごしたい、愛するペットがのびのび過ごせる場所に引っ越したいなど、その理由も様々でしょう。

自宅を売るためには信頼の置ける不動産会社へ依頼をし、まずはしっかりと査定を受けなければなりません。土地や建物の大きさや各部屋の間取り、傷やへこみがないかなど、しっかりと見てもらうと良いです。そして適切な価格が提示されたなら、思い切って売却を決めてみてください。

ただし自宅を売る時には、意外と厄介なトラブルが出てきます。隣地との境界の問題がその一つです。もしお互いの家の境界が柵やブロック塀などで仕切られているならまだそれほど問題にならないかもしれませんが、曖昧なことも少なくありません。お互いが話し合って円満に解決できるなら結構ですが、売却金額にも関わってくるため、やはり揉めることも多いです。

境界票が地中に埋まっていないかどうか確認し、発見できないようであれば、土地家屋調査士に依頼し、境界票を設置する必要があります。境界票の設置にあたっては、隣地の所有者の立会いが必要となり、時間もかかりますので、お早めに不動産会社の担当者にご相談ください。

隣地との境界について、残念ながら隣地の所有者と折り合いがつかない場合もあるかと思います。その場合には、弁護士事務所に依頼をすることになります。

評判の良い弁護士事務所を探すには、まずはインターネットを活用してみてください。全国の弁護士事務所を掲載しているサイトがオンライン上にはいくつもあるので、まずはパソコンやスマートフォンを使ってアクセスします。そこで自分たちが住んでいる地域を見つけ、条件を絞り込んでから検索をしてみてください。

サイトによっては見つけた事務所へ直接依頼ができることもあるので、ぜひ一度電話やメール、専用の申し込みフォームから連絡を取ってみると良いかもしれません。それから自宅の売却に関する相談の詳細を伝え、何度かやり取りをしてから正式に依頼をしてみると良いでしょう。