第138回 家を購入予定ですが、皆さんは何件くらい物件を見て購入しているのでしょうか。その際の注意事項は何でしょうか?

家が欲しいときに衝動買いする人は多くありません。たいていは予算を決めて、その範囲内で買える物件を何件か見学します。そして最も気に入ったものを買う方向で検討を進めていくのが一般的です。見学する件数は人によって異なりますが、5件前後は目安として知られています。もちろん10件以上見るケースもあれば、3件未満というケースもあるでしょう。強く関心を引かれた物件と出会うと、その時点で切り上げようとする人が多いです。最初のうちはそれでも続行しますが、何件か見た後だとそうする傾向が見受けられます。

また、この流れ自体は難しくありませんが、人によっては見落としてしまうポイントがあるので気をつけましょう。最も重要な注意事項として、立地を十分に考慮することが挙げられます。最初から複数の物件の見学を予定していると、作業的に仕様だけをチェックしていくケースが見受けられます。ノルマのように感じてしまい、作業的にこなそうする心理が働くからです。家の仕様に関してはそれでも構いませんが、このやり方だと周辺環境を吟味できません。いざ住み始めてから後悔しないように、1件にかける時間を長めに確保するようにしましょう。言い換えると、不用意に予約をしすぎると、いい加減にしかチェックできないようになってしまいます。

将来を見据えることも大切な注意事項の一つです。見学しているとき、現状の自分や家族に合うところを選びがちです。たとえば、子供がいるなら小学校や中学校の近くを選ぶことがよくあります。それも間違いではありませんが、子供が小学生や中学生である期間はそれほど長くありません。卒業後を想定して、それ以降の暮らしの利便性も意識することがポイントになります。家の仕様に関してはバリアフリー設計であることが理想です。自分たちが老いてからでも生活しやすい環境は高評価です。子供に関しても、少なくとも高校入学後の通学まで視野に入れておきたいところです。