第134回 土地を買って、注文住宅を建てたいと考えています。資金計画はどのようにすればよいでしょうか。いくつかの例を示してください。
土地を買って、注文住宅を建てるには、現実的な資金計画が不可欠だといえるでしょう。
資金計画の基本は頭金の自己資金の確保と住宅ローンで借りられる金額の確認、それからライフプランを考慮した住宅ローンの選択です。
注文住宅の総額は建物だけで全国平均が約3,500万円、土地を含むと5,000万円超となっています。
つまり土地を買って、注文住宅を建てる資金計画を例に挙げると、予算配分は総額が5,000万円で土地に1,500万円、残りが建物に配分されることになります。
全国平均5,000万円超の総額のうち、自己資金の割合は約24%というデータがあります。
これは約1,200万円相当の金額なので、平均的な資金で土地を買って、注文住宅を建てるには1,200万円ほどの自己資金確保が必要だとわかります。
1,000万円以上の自己資金確保が難しい場合は、総額を5,000万円未満にして自己資金と住宅ローンを抑えるのが普通です。
例えば総額4,500万円のケースでは、自己資金が約800万円と全国平均に比べて400万円も安く抑えられます。
残りの3,700万円は住宅ローンに頼ることになりますが、月々の返済額は約10万円収まります。
総額のうち特に費用の多くを占めているのが建物本体の工事価格で、次いで土地代金が殆どです。
残りは付帯工事費に土地購入の諸費用、住宅ローン関連の経費や登記に引越し、家具家電の買い替え費用です。
資金計画は、用意できる自己資金で方向性が決まるといえるでしょう。
自己資金に加えて毎月無理なく支払える返済額で組む住宅ローンが、土地を買って、注文住宅を建てる資金計画を決定付けます。
欲しい土地が決まっている場合は土地代金を先に資金計画に組み込むこともできますが、土地が高額だと建物本体の資金を圧迫することになります。
地盤が弱くて補強が必要だと付帯工事費が上がるので、その点にも注意しながら資金計画を検討することをおすすめします。