第133回 市街化区域、市街化調整区域とは何ですか。注意すべき点などのようなことでしょうか。

市街化区域は文字どおり、すでに市街地を形成している区域を指しています。もしくは、これから10年以内を目途に、優先して市街化を推進していく区域を意味することも多いです。そこでポイントになるのは市街地の定義であり、一般的に人が住む家の他に商店なども建っているエリアを意味します。にぎやかな雰囲気が漂っている場所であることが多く、一般的には森林や農業地区などは含まれません。市街化に関しては、そのような状態にして建物を多くするイメージを持つと良いでしょう。

一方、市街化調整区域は調整という文言が入っているとおり、市街化を逆に抑えるように配慮されています。つまり、上記のような人が暮らすエリアにすることが想定されていない区域です。わざわざそのように設定する目的として、大きな目的として自然を守ることが挙げられます。農業を保護していくことも目的の一つであり、許可をとるまで住宅を建てられないので注意しましょう。とはいえ、今後もまったく建てられないわけではありません。なぜなら、自治体によっては緩和する方向で検討していることもあるからです。たとえば、ガソリンスタンドを幹線道路付近に建てられるようにする特例なども見受けられます。利便性を考慮するとこのような妥協も必要であり、バランスを考えるのが難しいことも特徴です。

このような事情があるため、家を建てるときは基本的に市街化区域を念頭に置かなければなりません。市街化調整区域に今後建てられる可能性はあるかもしれませんが、基本的には対象外と認識してください。その可能性も有無を確認したいなら、不動産業者や自治体に質問すると良いでしょう。少なくとも、勝手に市街化調整区域に建てることは許されないので気を付けなければなりません。また、市街化調整区域でも現段階で建物を建てることが認められるケースもあります。農家の人が農業に利用する目的で建物を建てる場合などです。いずれにせよ問い合わせて可能かどうか確かめたほうが安全です。