第128回 長持ちする家を建てたいと思います。建てるときはどのようなことに注意すべきでしょうか。住み始めてからはどのようなことに注意すべきでしょうか。

長持ちする家を建てるときは、断熱性や気密性を十分に高めた上で、換気もしっかりと行えるように設計することが重要です。断熱性が乏しいと外気温の変化の影響を受けやすく、温度の変化によって結露が生じる可能性があります。
また気密性が低いと快適性も低いですから、長く住むためには断熱性と共に性能を高めることが大切です。
断熱性や気密性が高いと、今度は隙間風が生じにくく空気が入れ替わる量が減るので、換気にも気を配る必要が出てきます。換気は設計の段階から計画的に、換気システムを導入して運用することが欠かせないです。

住み始めてから換気は重要で、不必要に換気扇を止めないこと、24時間常に稼働するように電源ONの状態にしておくのが正解となります。当然ですが、24時間稼働する換気扇は経年で劣化して性能が低下しますから、定期的にメンテナンスを行うことも不可欠です。
メンテナンスといえば、家を建てるときに点検口を設けて、普段見えない部分や構造材に問題が生じていないか、いつでもチェックできるようにしておくことも肝心です。

建物の土台となる床下は特に湿気が溜まりやすく、劣化が生じて家の寿命に影響しますから、長持ちする家を建てたいなら各部に点検できる場所を設けるべきです。
長持ちする家というのは、設計から長い目で修繕計画が盛り込まれているのが普通で、経年劣化することを前提とした備えがあるものです。
そして住み始めてからメンテナンスを怠らないこと、点検は徹底的にコストや手間を惜しまずに行うことが大事です。
家は目に見えない部分の変化が怖いので、点検口を十分に設けないのは論外ですし、住み始めてからメンテナンスをしないのもNGとなります

シロアリなどの害虫の発生は厄介ですし、場合によっては家の信頼性が大幅に低下するので、建てるときの害虫対策と住み始めてからの点検も怠らないようにしたいところです。
それから家の寿命に影響する要因は外にもありますから、防水や耐震性も考えて建てること、外壁や屋根についてもしっかり点検してメンテナンスする点が注意点となります。