第113回-あずまくんが答える『家を売りたいと考えています。リフォームはした方がよいでしょうか。』
家を売りたいと考えています。リフォームはした方がよいでしょうか。
家を売りたいと考える場合、気になることの1つは売却前にリフォームすべきかどうかです。結論をいえばリフォームは必ずしも必要ではなく、むしろリフォームすると逆に手元に残るお金が減るおそれがあります。確かにリフォームで綺麗にしてから売りに出した方が、建物の印象がよくなって買い手がつきやすくなるでしょう。早く家を売りたい、新しい家に引っ越したいというならリフォームもありですが、しかしリフォームに掛けた費用が回収しにくくなるのも確かです。掛ける費用を抑えればその限りではないですが、それでもリフォーム分を価格に上乗せして家が売れるかといえば難しいです。そもそも、中古住宅を求める人は安さやお得感を重視する傾向なので、たとえ新築に近い見た目で売りに出しても、買い手がつくという保証はないです。確実に家を売りたい、少しでも手元にお金を多く残したいと思うのであれば、コストを掛けずに高く売る方法を考えるべきです。コスト度外視で、次に住む人に快適に使って欲しいと考えるならリフォームするのも手です。ところが、手を加えてもそれが他の人にとって魅力が感じられるポイントになるとは限らず、反対に買い手がつきにくくなることもあるので注意が必要です。これらを総合して考えると、やはり手を加えるなら最小限に留めて、傷んでいる部分を綺麗にする程度にしておくのがよさそうです。
重要なのはコストを掛けてリフォームしても高く売れるわけではないこと、コストを掛ければ掛けるほど回収が難しくなる点です。全く買い手がつかないボロボロの状態なら、費用が回収できないとしてもコストを掛けた方が、家は手放しやすくなるなるでしょう。しかし、手を加えなくても買い手がつく状態であれば、特に改装の必要はないですし、ハウスクリーニングと最小限の修繕で十分というケースも少なくないです。掛けるべきコストを見誤ると、売却益が減ったり赤字になる可能性も出てくるので、冷静にしっかりと判断して決めることが大切です。