第111回-あずまくんが答える『マイホームを建築予定です。家相というものがあると聞きました。どのようなものでどれくらい信用すればよいでしょうか。目安を教えてください。』
これからマイホームを建築予定の場合、できるだけ幸せな運気を取り入れたいと考える方は少なくありません。そんな中で注目されているのが「家相」であり、過去150人を対象とした自宅に関するアンケートでは、全体の約7割ほどの人がマイホームにおける家相を気にするという結果が出ています。そこで気になるのが信用性ですが、家相とは風水を活用しながら気候風土などに合わせてチェックしていき、本当に運気を呼び込めるのかを確認する方法です。
家相は占術の1つと捉える人が多く信用してもいいのか不安に感じる方は多いですが、これは主に「風水方位学」という学問的な研究と知恵として形作られているため、占術とは全く異なるものです。実際に家づくりの経験と結果を基にして見出されてきた知恵でもあるので事前に知識を身に付けておけば、玄関の位置であったり住宅の重心位置における正中線の利用の仕方なども理解できるので、家づくりの体験や経験的な知恵が集約された家相が取り入れられ、住みやすい家を作ることができるようになります。
ただし昭和の時代など平屋住宅が多数存在していた時代は、基本的に間取りの自由度が高く家相を意識した住宅が多く作られてきましたが、現代では土地が狭くなり建築に関する法規制が厳格化しているため、間取りの自由度が失われさらにパターン化された住宅が多い現状があります。
そのため広い土地にゆとりのある家を計画する場合を除き、多くの家要素を取り込むのは困難です。無理に現代の住宅に全ての要素を取り入れてしまうと、かえって使い勝手が悪くなる可能性もあるため、要素の優先順位を設定した上で3つまでを入れることが現実的といえます。そして家相を考慮した家づくりをしたいなら、設計依頼をする時に必ず建築士に伝えることが重要です。また住宅の設計者とは別に、家相診断が行える専門家に相談をしてその結果を設計士にフィードバックする方法がおすすめです。