第109回-あずまくんが答える『土地を購入して家を建てたいと考えています。市街化区域・市街化調整区域とは何ですか?』

家の建築で土地の購入の際に目にする市街化区域、市街化調整区域は市街地を形成する区域を意味します。簡単にいえば、市街化区域は既に街になっているか、10年以内に街になる区域です。一方の市街化調整区域は街を作ったり、街になる予定のない区域となります。
市街化調整区域内は通常、建物の建築が許可されていないので、家を建てる目的で購入したり、実際に家を建てることができないです。その為、住宅の土地購入は必然的に市街化区域の土地となるわけです。
これは都市計画法で定められている決まりで、街づくりの都市計画においてなくてはならない重要な線引だといえるでしょう。市街化調整区域に該当するのは、一般的に農地や森林といった土地なので、住宅目的の土地購入で間違えることはまずないです。しかし、一見して良さそうな土地だと思っても、家を建てることができないケースはあるので、土地探しにおいては区域区分の確認を行うことが大切です。市街化区域は街の一部と認められているか、今後街になる予定の区域ですから、家の建築が認められる可能性があります。ただ、原則として家を建てられない市街化調整区域でも、申請して許可が得られれば住宅の建築が可能です。可能性としては低いものの、明らかに農地のど真ん中や森林の奥でない限りは、100%不可能というわけでもないです。
近年は規制緩和が行われるケースが増えているので、住宅建築を認めてもらえる可能性は以前よりも高まっています。土地の区域区分を調べるには、役所に出向き都市計画課で都市計画地図を参照します。都市計画地図で指定が確認できれば、いずれかの区域区分の記載があります。土地の種類を調べる自信がなかったり、市街化調整区域に住宅を建てたい場合は、不動産会社に相談するのが良いでしょう。市街化調整区域における住宅建築には、開発許可という許可の取得が不可欠で、区画の変更や形状の変更、形質の変更を伴います。ただし、農林漁業経営者の居住用建築物については、開発許可を必要としない家の建築が行えます。他に宅地利用が認められている土地を探したり、開発許可を得ているディベロッパーの土地を利用する方法もあります。