第108回-あずまくんが答える『重要事項説明書とはどのようなものでしょうか。教えてください。』
重要事項説明書の重要事項説明とは宅地建物や保険、マンションの委託に建築設計などに関わる説明をする書類です。重要事項説明書は主に不動産に関係する書類で、物件の内容を始めとして取引条件や契約の取り決めを内容に含みます。この書類の目的は誤認に基づく間違った不動産の購入を避けたり、損害の発生を防ぐことにあります。つまり買主となる人の保護が目的で、売主に書類の作成と説明が義務づけられます。書類に関する義務は宅建業法で定められており、契約前に重要事項について説明する決まりがあります。
書類の重要事項説明書には宅地建物取引士による押印がしてあること、買主に交付することが必要です。ちなみに、重要事項は宅地建物取引士が対面で、買主に説明することとなっています。ただし何らかの理由で対面による直接的な説明が難しい場合は、パソコンやテレビなどの端末を使う方法も認められます。条件には双方向通信が可能で安定性に問題がなく、文字や音声が認識できることといったものがあります。予め書面を交付しておくことが条件となるので、遠隔で説明を行う際には重要事項説明書を忘れないように注意です。
重要事項説明書に書かれていることは、説明を受けて内容を詳しく把握していなくても、後になって聞いていないという言い訳は通用しないです。その為、買主はしっかりと書類に目を通すこと、集中して説明に耳を傾け分からないことは質問する姿勢が重要です。登記の権利関係にインフラの整備状況、防災区域や警戒区域、アスベストに関するものや耐震診断の内容など、建物に関する事項だけでも多岐にわたります。他にも代金や交換差金以外に授受される金額と目的や、契約の解除に関すること、損害賠償や違約金、手付金に割賦販売と取引条件だけでも内容が膨大です。
マンションには更に追加で敷地の権利や共有部分と専有部分の規約、修繕積立金や通常の管理費用、マンション管理の委託先などもあるので大変です。しかし項目が多くて大変と言っていられないのが重要事項説明書で、不十分な把握で発生するトラブルの方が大変ですから、しっかりと把握する必要があります。