第96回 あずまくんが答える 『自宅を売却したいと考えていますが、住宅ローンが残っています。どのようなことに注意すべきでしょうか。』

自宅を売却したい方で住宅ローンが残っていても、家を売ることはできます。ローンが残っている住宅の場合は、売却先が見つかるまで、ローンを返済しながら売却活動をおこなっていく方法が主流になります。引渡時に売却代金が入金されたら、一括で残りのローン残債を返済することになります。
注意するポイントは、二重ローンにならないように気をつけなければならない点です。買い替えなどで購入する物件で新たに住宅ローンを組む場合は、先に購入してしまうと売却希望している物件と新たに購入した物件の2つのローンを支払うことになってしまいます。このような二重ローンを避けるためには、住宅ローンが残っている物件を売却する場合は、売却を優先にして、購入を後におこなうことが必要になります。
このような方法を売り先行と呼び、さまざまなメリットがあります。住みながら売却先を見つけることができる点や物件の売り出す期間に余裕を持つことができます。買い替え時の資金計画も立てやすくなるので、売り先行には利点が多いのです。住宅ローンが残っている場合で、転勤などで急に自宅を売却しなければならない場合には、つなぎ融資を利用すると良いです。
つなぎ融資とは、一時的な資金不足のときに利用できる短期の融資になり、やむをえず先に住宅を購入して資金繰りが厳しいときなどに利用することができます。住宅ローンが残っている物件を売却する場合には、抵当権を外す必要があります。抵当権とは、銀行が家を担保としている権利のことになります。抵当権が外れていない物件の購入はリスクが伴うので、一般的には抵当権を外して売却に出すことが多いです。抵当権の抹消には書類が必要になり、必要書類が銀行側にあるので、売却することが決まったら銀行に連絡を入れることが必要になります。住宅ローンが残っている場合の売却は、オーバーローンにならないように注意する必要があります。オーバーローンとは、物件を売却しても住宅ローンを完済できないことになり、抵当権の抹消ができなくなってしまいます。オーバーローンになった場合や貯蓄を使う方法や住み替えローンを利用する方法があります。