第92回 あずまくんが答える『賃貸物件を探しています。アパート、マンション、コーポ、ハイツなど、いろいろな言葉がありますが、どのように違うのでしょうか。気を付けることはあるでしょうか。』
賃貸物件を探している方にとって、建物を探していると目につくアパートやマンション、コーポやハイツといった名称の違いがわからないという方は少なくありません。自分にぴったりの賃貸物件を見つけるためにも、それぞれの名称の違いなどを正しく理解しておくと、安心して物件を借りることが出来ます。
まずアパートとは、一般的に軽量鉄骨造や木造といった2階建て以下の共同住宅を指します。人によっては古い建物がアパートで新しい建物がマンションと使い分けている方は多いですが、それは必ずしも正しいわけではなく構造や建物の階数によって呼び方が異なる注意点があります。そしてマンションとは鉄筋コンクリートを指すRC造や鉄骨鉄筋コンクリートを指すSRC造、重量鉄骨造によって立てられた3階建て以上の共同住宅の名称です。アパートよりも規模が大きく、建物の構造も丈夫であることが特徴の一つです。
ただしアパートやマンションという名称には大きな定義はなく、地域や慣習によって呼び方が異なる場合があります。アパートで多く見られる木造は壁や柱、床などの主要な構造部を木材で造るため通気性に優れており、軽量鉄骨造は柱などの骨組みに鉄骨を利用しているので、木造よりも強度が高いことが特徴といえます。
マンションは構造部に鉄筋やコンクリート、重量鉄骨を使用することで耐久性と強度を高めています。こうした構造上の違いからも木造で造るアパートは2階建て、マンションは3階建て以上の建築が可能になっています。そしてマンションの場合監視カメラやオートロックなどのセキュリティシステムなど、高機能な設備を共有部に設置することが出来ます。
他にも建物にはコーポやハイツといった名称がありますが、コーポやハイツも明確な定義はなく一般的にコーポは和製英語で「共同住宅」という意味があり、木造や軽量鉄骨造で2階建ての共同住宅であり、ハイツは英語で「高台にある家」という意味でプレハブ軽量鉄骨造の2階建て共同住宅を指しています。アパート、マンションやコーポ、ハイツといった名称は明確な定義はなくとも、構造に大きな違いがある場合が高いので注意が必要です。