第79回 あずまくんが答える『建ぺい率、容積率とは何でしょうか。これらに関連して注意すべきことに、どのようなことがあるでしょうか。』

一戸建て住宅を建築する際などに、建ぺい率、容積率といった言葉を耳にすることがあると思います。土地には建ぺい率、容積率が定められているので、そこに建てられる建物の大きさには上限があります。建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことをいいます。「建築面積÷敷地面積×100」という式で求めることができます。建ぺい率に関連して注意したいのは、用途地域によって上限が異なっていることです。
 それから容積率は、敷地面積に対する延床面積の割合のことを指しています。「延床面積÷敷地面積×100」という式で求めることができます。容積率も建ぺい率と同じように、用途地域によって上限が定められています。指定容積率と呼ばれる指標で、建物を建てる際には非常に重要です。特にマンションやアパート等の集合住宅を建築する際には、大きな影響を及ぼします。
 建ぺい率、容積率が決まる用途地域には、13種類があります。住宅系・工業系・商業系などがあり、例えば第一種低層住居専用地域は、高さ10mから12m程度の低層住宅専用の地域になります。種類ごとにそれぞれ建てられる建物の種類や建ぺい率、容積率が定められているのです。
 また、建ぺい率、容積率に関連して注意したいことには、地下室があります。地下室を作る場合には建物全体の3分の1までなら容積率の計算に入れなくても良いというルールがあります。建築できる面積に余裕が生まれ、設計の幅が大きく広がるというのがメリットです。
 そしてバルコニーやベランダ、庇といった建物から突き出している部分は、突き出しているのが1m以内であるなら建築面積に算入する必要がありません。出窓なども建築面積に算入しなくても大丈夫です。そのため部屋を広く活用するのに、有効な方法といえるでしょう。ロフトや屋根裏等も、それがある床面積の2分の1までであれば建築面積に算入しなくても良いとされています。狭い部屋でもスペースを有効活用することができます。