第45回 あずまくんが答える『オール電化のメリットとデメリットを教えてください。』

住宅をオール電化にすると、光熱費において多くの割合を占める暖房と給湯に要するコストが小さくできるというメリットがあります。 その理由は、オール電化に対して提供されている電気料金のプランでは夜間の電気料金の単価が低く設定されているという特性が関係しており、単価が低い夜間に電力を使用して日中に使用するお湯を準備しておいたり、暖房用に蓄熱しておけば最も小さな負担のみで済ませられるためです。 また、オール電化以外の住宅の場合は電気の他にガスも使用することから、電気とガスを契約するため各々基本使用料が発生しますが、オール電化ではガスを契約する必要が無いので支払う基本使用料を一括化できる上節約に繋げられます。 さらに、ガスを使用しないという事は住宅内にガス管などを引き込みガスを通す必要性が無いため、不完全燃焼を引き起こし一酸化炭素中毒が生じる心配がなく、小さなお子様と共に生活している子育て世代や、高齢者と一緒に生活している家庭において安心材料になります。 加えて、温水器内に貯めてある水は生活用水に使用可能ですし、ライフラインが停止しても電気が最も早く復旧するためオール電化は災害にも強いというメリットもあります。 こうしたメリットがある中、念頭に置いておかなければデメリットに感じられてしまうのが、昼間に電気を使用する機会が多い方は電気代が高めになることです。 夜間の単価が著しく抑えられているので夜間に準備しておけば問題はないものの、忘れてしまったり日中に電気を使用して炊事や家事をする機会が多い方は電気代が高まります。 そして、オール電化にすると電気代の負担が小さくなり長期的なランニングコストが抑えられるというメリットがある一方で、オール電化のシステムを構築するための機器や、環境を整えるための初期費用が高めに感じられる場合があります。 同じく初期費用という点では、オール電化にするとIHクッキングヒーターを使用して料理をする事になるため、対応した調理器具に取り替える費用も発生します。