第43回 あずまくんが答える『木造住宅,良いところ,気を付けるところ』

以前より木造住宅に対する評価が高まっていますが、その理由がよく分からないという人もいるでしょう。いろいろな面で現代社会にマッチした住まいとして注目を集めているのです。ただし、一方で気を付けたほうが良いポイントもあるので、購入を検討するときは良いところ以外にも目を向けることが重要になります。

 良い点としては建築費を抑えられることが挙げられます。景気が上昇傾向にあるとはいえ、まだ経済的に厳しい家庭が多く老後資金を確保するためにも、できるだけ出費を抑えたいと考えるケースが多いです。金属や石材をメインとする構造よりは木材をベースにするほうが安くなるのが一般的です。加工に関しても他の材料よりも簡単ですし、短時間で行えるというメリットもあります。これにより、機材やスタッフにかけるコストも安くできるため、建築費の高騰を抑えられるのです。また、加工のしやすさは間取りの柔軟性にもつながります。強度を心配する人もいますが、木造であっても柱や梁をしっかりと組んでおけば極端に脆い住まいになることはありません。さらに、木材による湿度の調整機能が居住スペースを快適な空間にしてくれます。空気が乾燥していると内部の水分を放出してくれますし、湿度が高いときは逆に湿気を吸収してくれるのです。

 気を付けるところとしては、耐久性が高くないことが挙げられます。上述のように強度的には問題がなくても、金属などと比べると劣化するペースは速いです。そのため、定期的にチェックをして10年を過ぎた頃からリフォームを検討したほうが良いでしょう。放置することで、シロアリの被害が甚大になってしまうようなケースも見受けられます。また、火災に対して強くないこともデメリットの一つです。震災の影響で防災意識が高まっているので、地震に伴う火災が気になるという人も多いでしょう。有事の際に火災につながらないように、普段から火の扱いには注意しなければなりません。