第36回 あずまくんが答える『住宅において、良い間取り、悪い間取り』

第36回 あずまくんが答える『住宅において、良い間取り、悪い間取り』

住宅の間取りは数限りなく存在するものであり、無数に存在していたとしても、良いものと悪いものは間違いなくあるのが事実です。住宅の間取りで注目したい場所が玄関と階段の位置です。なぜこの二つに注目するのかというと、玄関と階段の位置により、住宅の無駄なスペース、つまり廊下がどれくらい必要になってくるかが決まるということです。良い悪いを見分けるためには、玄関と階段の位置を見極めましょう。
間取りの細かい部分を見る前に、住宅全体のバランスを見ることが重要です。その中でも一番重要なものが玄関と階段の場所で、簡単に言えば玄関と階段が近い位置にあれば、良い間取りとなる可能性が高まります。玄関と階段が遠くなることによって、廊下が長い住宅となります。この間取りだと無駄なスペースが多くなってしまいます。特に階段が住宅の端にあるということは、一番無駄が増える原因にもなります。階段がはじっこにあれば、2階の部屋に行くためにも長い廊下が必要となります。階段はできる限り住宅の真ん中に持ってくるのが間取りの基本です。しかし要望や敷地の条件によっては、階段を住宅の端に持って行かなければならないこともあります。このようなときには廊下ができないように通路をLDKの一部分にするなど、無駄なスペースができないような配慮をすることが大切です。
階段は住宅の中心付近に配置するのが一番効率よいけれども、場合によってはそのほかの手段が必要になることもあります。また玄関が真ん中にある場合には効率がよいけれども、1階のリビングにあると家が分断されて狭く見えやすくなってしまいます。そのため玄関の配置はしっかりとした配慮が必要となります。一階が個室で、2階がリビングになりそうな間取りの場合には、玄関が真ん中にある場合には廊下を少なくしやすいということになります。
生活しにくそうな間取りだと感じる場合には、たいてい配置の仕方が間違っているケースが多く見られます。判断する場合には、これらの配置に注目することで、失敗を減らすことにもつながります。