第35回 あずまくんが答える『長期優良住宅と聞きますがどのようなものでしょうか』

近年は、一戸建て住宅の中でも長期優良住宅と呼ばれるものが増えてきています。長期優良住宅に認定されると、国からの補助が出ますので安く住宅を手に入れることが可能です。そもそもなぜこのような制度があるかといえば、住宅を長期的に利用してもらうという意図があるからです。現在の日本の状況は少子高齢化の時代です。少子高齢化の問題点はいくつかありますが、住宅関連でいえば空き家が増えていく傾向があることです。つまり、一つのところに住み続けずにまた新しい住宅をすぐに購入してスクラップアンドビルドのような考え方の人が増えると空き家ばかりが増えていく傾向があるのです。
空き家が増えることの問題点はたくさんあります。一つは、放火などが発生しやすいことです。また、だれも管理していないためごみが捨てられたり、知らない人が勝手に住み着いたりすることもあるでしょう。さらには、管理状態が悪ければ大きな地震が発生したとき倒壊してしまい近所に被害が及ぶ可能性もあります。このような理由で長期優良住宅を推進し、補助金を出すようにしています。
では、長期優良住宅の条件はいったいどのようなものがあるでしょうか。まず一つはバリアフリー性です。長期的に使ってもらうためには、バリアフリーに対応している方が望ましいのです。次に、可変性と呼ばれるものです。可変性とは、部屋の間取りを簡単に変更できる造りにすることです。これにより、家族の人数が変わったとしても簡単に間取りを変更することができるメリットがあります。
それ以外には、省エネルギー性などが重視されます。例えば断熱性や遮熱性はこれに該当します。エアコンをつけた場合、室内の空気が簡単に外に漏れて行ってしまうと電気を多く使ってしまいます。そこで遮熱性や断熱性を高め、無駄なエネルギーを使わないようにするわけです。さらには、耐震性も十分兼ね備えることが必要です。