第30回 あずまくんが答える『四季の住宅のメンテナンス【冬編】』

日本には四季があり、その中でも「冬」は住宅にとってリスクファクターの多い季節だと言えます。
これは、豪雪地域や寒さの厳しい土地に建っている住宅だけに限ったことではありません。都市部であっても、冬がもたらす住宅への影響を知り住宅のメンテナンスをする必要があります。季節ごとに施すメンテナンスによって、住宅の寿命に違いが出てくると言っても過言ではありません。
そこで、冬に施しておきたい住まいのメンテナンスについてご紹介します。
まずは、住宅で最も季節の影響を受けやすいとも言えるのが「外壁」です。メンテナンスを施すにあたり、外壁をチェックする時には、ひび割れた箇所がないかどうか確認しましょう。外壁にひび割れがあると、そこから雨水が入り込んでしまいます。その入り込んでしまった水分が冬になると、凍結し膨張してしまう恐れがあります。膨張してしまうことで、さらに外壁のひび割れが広がってしまい、結果的に住宅を痛めてしまうことになります。これはセルフメンテナンスではどうにもできない問題ですので、発見したら冬本番になる前に専門業者に外壁塗装を依頼しましょう。
また、外壁についた汚れも寒さが本格化する前にきちんと掃除しておくべきだと言えます。日々の汚れが募ることで、カビなどが生えてしまう場合もあります。これらが蓄積していくと、外壁を劣化させる原因にもなります。
外壁そのものだけでなく、電線や配管もチェックしておきましょう。冬になると降雪や積雪が考えられますので、異常がないかどうか事前に確認しておくことも大切です。
外壁以外の部分では、雨樋や雨戸、ベランダなども注意してチェックしておく必要があります。
雨樋は汚れによる詰まりが生じやすいため、きちんと掃除してそれらを解消しておきましょう。雨戸は破損がないか確認し、あった場合には冬の気候で悪化してしまわないために、補修テープなどで処置しておくことが大切です。そして、スムーズな開閉ができるように、レール部分の掃除もしておくと良いです。ベランダは冬の積雪に影響を受けやすいので、劣化している箇所がないかどうか気をつけて見ておく必要があります。