第25回 あずまくんが答える『木造住宅と鉄骨住宅の違いを、木造住宅のメリットを中心に教えてください。』

木造建築は、日本の住宅における半分以上を占め、構造体に木材を多く使用するのが特徴です。一番良いところは、建設で必要となる費用を低くすることができることや、自由度が高い点が挙げられます。また、リフォームのしやすさもメリットに加わりますから、木造住宅は使い方次第で長く住める家だといえるでしょう。

一方鉄骨住宅は、構造体の違いによって建設コストがアップしてしまい、トータルで高額な買い物になってしまう可能性が大きいです。しかも建設資材が規格化されているので、新築の際もリフォームの際も自由が制限されてしまいます。加えて、気密性の高さからカビが生えやすく、設計や換気に問題があれば健康被害のリスクが高まります。

木造住宅は、木の素材自体が呼吸をしてくれますから、積極的に換気をしなくてもカビの心配が少なく、健康のリスクも抑えられます。火に強く火災の被害が軽減できそうな鉄骨住宅も、実は長時間の火災には弱く脆いという弱点があります。木造住宅は木材で構成されているので、火に弱いのは元々の性質ですが、意外なことに鉄骨もそれほど強くはありませんから、両者の差はあまり大きくないと考えられます。

木造住宅のメリットの一つであるコストは、建設の価格の安さに加えて、構造体が軽く工事の手間が少なく済む点にも関係します。人件費が抑えられるともいえますから、メリットは更に大きなメリットを呼び、建設期間の圧縮にも繋がります。天然素材の木材は安定的で、極端な環境下でなければ劣化しにくいですから、防錆処理が必要な鉄骨住宅とは特性も異なります。

木造住宅は冬に寒いイメージですが、木材自体は熱伝導率が低く断熱性を有するので、本当は暖かく過ごすことができます。もちろん、適切な断熱対策を行う必要はありますが、鉄骨よりも費用を少なく作り上げられるので、お値打ち価格で住み良さが手に入るメリットがあります。