第5回 あずまくんが答える『住居表示と地番』

場所を示す方法には地番と住居表示の2種類があります。この2つの違いはなんでしょうか。

それぞれの特徴になりますが、地番は土地の一筆ごとに付けられた番号で、地域によって地域区域が定められています。

一筆とは土地登記簿上で一個の土地とされているものであり、土地を数える時の単位として使用されています。

住居表示は建物を住居番号や街区符号などで表記したものであり、建物の住居番号は建物の出入口が接したところを基礎番号として使用しています。

古くは日本では地番を利用している事が多かったのですが、市街化が進み、住宅地も増えていくなかで地番では場所の特定が難しくなってきたため住居表示が使用されるようになりました。

昭和37年に住居表示に関する法律が制定され細かく分かりやすい表記へと変更されてきました。これにより一般的に住所を記す時に市区町村と番地だけではなく、丁目、番、号という風に表記することが多くなりました。

この2つの使用方法による具体的な違いは、登記情報として使われているか、郵便物等の配達の宛先で使われているか、ということです。

地番は税金などの公的に使う土地の場合に使われており、住居表示は郵便などの配達のために使われている番号です。

地図等で調べた場合は、住居表示を使用されている事がほとんどです。地番は法務局で確認する事ができます。

地番は登記所が定めており、住居表示は市町村が定めた番号となっており、それぞれ役割と定めた所が異なっていて関連性はありません。

役割以外にも簡単な違いとして土地に付けられた番号か、建物に付けられた番号かといった違いもあります。

話がややこしくなりましたが、普段よく親しみのあるのが住居表示で、不動産の購入などのとき見かけるのが地番と考えていただくとよいでしょう。

同じ場所なのに、場所を示す方法が2種類あるので混乱するかもわかりませんが、このことを少し知っていると、不動産の購入などの際に少し安心かもしれません。