第3回 あずまくんが答える『恐いシロアリのお話』
木造住宅だけじゃない?シロアリの被害
“シロアリは木造住宅だけにしか居ないだろう”
そう思っていませんか?
シロアリの被害は木造住宅に限らず、鉄筋コンクリート造り(RC造)の住宅でも被害を及ぼすといわれています。
シロアリは、ガラスと鉄以外は何でも食べるといわれており、木造住宅以外の鉄筋コンクリート住宅でも被害が出ることが少なくありません。
そのため、住宅の種類に関わらず、可能な限りシロアリ対策を行うことが大切です。
どのようにシロアリが発生するのか?
シロアリ対策を考える前に、どの条件の時にシロアリが発生するかを知っておくことが非常に重要です。
シロアリの発生には気温と湿度が大きく関係しています。
まず気温では、およそ25度前後の時が発生しやすい条件になっています。
一方湿度は50パーセント以上で高ければ高いほど活発に活動するようになります。
これはちょうど日本の気候でいえば6月から7月にかけての梅雨の時期になってきます。
梅雨の時期であれば必ず発生するわけではありませんが、以下の要因と重なることにより、シロアリが発生しやすくなってしまいます。
その①・・・外壁に穴が空いている
その②・・・敷地や、近くに廃材などが放置されている
その③・・・周囲に草が生い茂っている
その④・・・物置や荷物が建物に密接している
それぞれ順番にできる対策と併せて解説していきます。
外壁に穴が空いている | シロアリが発生する原因と対策①
経年劣化や、施工不良により、外壁に穴が空いていると壁の内部に、雨風や湿気が侵入し、シロアリが発生しやすくなります。
さらにシロアリの発生原因になるだけでなく、カビの原因や、腐敗による建物強度の劣化などにも繋がります。
壁の内部に湿気が含まれている状態と考えられますが、場合によっては家屋が通常の状態ではなく外壁に穴が開いている場合が考えられます。
外壁に穴が空いていると、そこから雨風や湿気が壁の内部に侵入し、内部でシロアリが発生しやすい状態になるだけでなく、カビの発生や、建物強度の劣化にも繋がります。
この場合、外壁塗装をしっかり行うことと定期的なメンテナンスを行うことが必要になってきます。
外壁塗装は約15年に一度行う必要がありますが、それだけでなく可能ならば、年に一回業者に来てもらい劣化箇所はないかを確認してもらうとよいでしょう。
壁の内側や床の下で湿気が高くなるもう一つの原因は、天井からの雨漏りが考えられます。
これも外壁塗装の場合と同じく点検してもらう必要があります。
外壁塗装の定期メンテナンスと同時に天井の雨漏りも点検してもらうと2度手間になりません。
もちろん雨漏りが発生している場合には、すぐに業者に依頼して修理をしてもらうようにしましょう。
敷地や、近くに廃材などが放置されている | シロアリが発生する原因と対策②
建物の敷地や、近くに廃材が放置されている場合、その廃材がシロアリの発生原因になる場合があります。
シロアリは建築材や、廃材などの木を好んで食べます。廃材が野ざらしで保管しておくことにより、雨風にさらされ、適度な温度湿度になった木材は、シロアリの格好の餌食になります。
建物の近くに廃材などをおいておくことにより、廃材をすみかにしていたシロアリが建物内部に侵入します。
対策としては、家や建物の近くに廃材などを放置しないようにしましょう。
基本的な対策ではありますが、廃材を放置しないことでシロアリのすみか、エサを減らし、シロアリが住みづらい環境をつくることができます。
周囲に草が生い茂っている| シロアリが発生する原因と対策③
家や物件の周囲に草が生い茂っている場合も、シロアリが発生する原因になります。
家や物件の周囲に草が生い茂ると、基礎部分にある通気口への空気の流れが悪くなり、湿度や空気温度が高くなり、シロアリが好む環境が生まれてしまいます。
対策としては、こまめな草刈りが効果的です。頻繁に草刈りをするのが難しい場合は、除草剤を撒く、防草シートを貼る、リフォームを行い砂利を敷く、土間打ちをするなども効果的です。
リフォームのご相談は当社でも承っております。
お問い合わせはこちら
物置や荷物が建物に密接している | シロアリが発生する原因と対策③
物置や荷物が建物に密接している場合も、シロアリが発生する原因になります。
物置や荷物が建物に密接していると、隙間は薄暗く空気の通りが悪くなり、シロアリが好む環境になります。
また、建物に密接して設置すると建物の通気口も塞ぎ、建物内部もシロアリが好む環境になってしまいます。
対策として、物置や荷物を設置する場合は、建物から10cm〜15cmほど離して設置するようにしましょう。
こちらも単純な対策ですが、空間を設けることにより、空気が通り抜けるようになります。シロアリは湿度が高い場所の他に薄暗い場所も好むので、そのようなシロアリが好む場所をなるべく減らすということがシロアリ対策として有効です。
また、建物、物置の間の雑草も取り除くことを忘れないようにしましょう。
すでに設置をしてしまっている倉庫などが建物に密接した状態で設置されている場合は、その隙間にシロアリの進入路ができたり、カビの原因箇所になり得るので、業者に依頼するなどし、多少空間を空けて再設置するのがよいでしょう。
まとめ
木造住宅に限らず、建物であればシロアリ対策をする必要があります。
シロアリの発生には気温と湿度が大きく関係しており、気温はおよそ25度前後、湿度は、50パーセント以上で高ければ高いほど活発に活動し発生するようになります。
シロアリの被害を防ぐためには、上記のような条件になりうる原因箇所を可能な限り排除しつつ、住宅の定期的なメンテナンスを行う必要があります。
シロアリ被害は、発生してから対策を取ろうとすると、被害具合により、費用も高くなってしまうだけでなく、建物自体の価値を大きく既存してしまいます。
シロアリ対策といっても、一つ一つはそれほど手間がかかることではなく、ご自身で行っていただけることが多いです。
もちろん、ご自身で行えない規模のシロアリ対策に関しては、ご相談いただければご対応いたします。
大切なお家を守るためにも、木造、鉄骨、RC造など構造に関係なくしっかりとシロアリ対策を行いましょう。