第196回 リフォームとリノベーションはどのように違いますか。それとも同じですか。

第196回 リフォームとリノベーションはどのように違いますか。それとも同じですか。

リフォームとリノベーションという言葉は住宅の改修や改善を考える際によく目にする用語ですが、一般的なイメージではこの二つが同じ意味と使われていることも多く違いが曖昧に感じられることがあります。しかし実務的にはそれぞれに明確な意味があり、目的や工事内容費用効果の面で異なる点が存在します。したがって物件の改修を検討する際には、リフォームとリノベーションの違いを理解したうえで目的に応じた選択をすることが重要です。

まずリフォームとは老朽化や劣化が進んだ建物の一部を修復・補修して、元の状態に近づけることを指します。たとえば壁紙の張り替え、浴室やキッチンの設備交換外壁の塗装床の張り替えなどが典型的なリフォームの例です。これらは既存の状態を改善し機能や見た目を回復させることを目的とおり、建物の構造や間取りを大きく変更することは通常ありません。リフォームは比較的小規模な工事で済むことが多く、費用も一定の範囲内に収まりやすいため、部分的な改修や原状回復が目的の場合に適しています。

一方でリノベーションは、既存の建物に新たな価値や機能を加えることを目的としたより大規模かつ創造的な改修工事を指します。たとえば間取りを大きく変更して使い勝手を向上させたり、断熱性能や耐震性を強化したり古い建物に現代的なデザインや設備を導入するなど暮らし方そのものを再設計するような改修がリノベーションの特徴なのです。単なる修復にとどまらず建物の性能や生活の質を向上させることを目指す点において、リフォームとリノベーションには明確な差があります。

このようにリフォームとリノベーションには明確な違いがありますが、表面的な言葉の違いに惑わされず工事の本質を理解したうえで、自分にとって最適な住まいのかたちを実現することが満足のいく住宅改修につながるでしょう。