第176回 時代劇で見るような景色が広がる!「旧中筋家住宅」を見学してきました

第176回 時代劇で見るような景色が広がる!「旧中筋家住宅」を見学してきました

皆さんは和歌山市禰宜にある「旧中筋家住宅」をご存知ですか? 旧中筋家住宅は江戸時代末期の和佐組大庄屋に相応しい屋敷構えを残す大規模民家です。

昭和491974)年に主屋・表門・長屋蔵・北蔵・内蔵・御成門の6棟が国の重要文化財に指定。戦後、楫本重一氏の所有となり維持管理されていましたが、その後、和歌山市が管理団体となり、2000年から約10年間にわたって保存修理事業を行った後、一般公開されています。

屋敷地は約2200平方メートルあり、土塀で囲まれています。現存する主屋は今から約150年前、中筋家8代目・良秘(よしやす)の時代、嘉永51852)年に建てられました。

表門をくぐると時代劇のワンシーンに出てくるような屋敷が目の前に! まるで江戸時代にタイムスリップしたかのようです。

 紀州藩からの使者や来客をもてなしていた二十畳敷きの大広間をはじめ、土間や台所、3階の望山楼など見どころは随所に。日本庭園の趣きはもとより、屋敷の東にそびえ立つ高積山の眺望が楽しめるよう設えた障子窓など、芸術・文化に造詣の深い良秘らしく、さまざまな意匠が凝らされています。

禁止区域を除けば、調度品、農機具などが間近に見ることができ、一部部屋への入室も可。自由に楽しみながら、貴重な建築・文化に触れることができます。時代劇ファンはもとより、日本的な景観をバックに写真を撮りたい人にもおすすめです。

一般公開は3月から11月の土曜、日曜、祝日。開館時間や料金など詳細はホームページを確認して、ぜひ訪れてみてください!