第166回 意外と知らない? 和歌山城の石垣の刻印に注目!
2024年9月22日(日)にテレビ和歌山さんで放送された『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』は見ましたか? まさかまさかの和歌山城のお堀の水を抜いていましたね!
このロケが実施されたのは9月5日(木)。作業中の写真撮影はNGだったのですが、おなじみのタレントさんの声が聞こえてきて、賑やかな様子だけでも味わうことができました。あの時、もしかしたら水中に隠れて見えなかった石垣の刻印が明らかにされていたのかもしれません。というわけで、今回は和歌山城の石垣のお話です。
和歌山城の石垣は城主ごとに違いがあり、豊臣・桑山期(1585~1600)、浅野期(1600~1619)、徳川期(1619~1869)を通じて積まれました。積み方もさまざまで、石の種類も異なります。
石材は結晶片岩、砂岩、加工斑岩の3種類です。築城当初からその後の増改築の間に積まれた石垣が良好な状態で残っているのが、和歌山城の特徴の1つだそうです。和歌山城の公式ホームページに「和歌山城石垣散策マップ」という資料があるので、深掘りして知りたい人はそちらをご覧ください。
ところで城内には何らかの印が刻まれている石垣があるのをご存知ですか? 城内の石垣のうち2110個に刻印があり、その4割が新裏坂周辺に集中しているそうです。新裏坂は一般駐車場側近くにある天守閣へと至る坂です。周辺には石垣の刻印についての解説看板が設置されています。
刻印のデザインは40種類以上が確認されており、○や△のシンプルな印から、鳥の羽のようなデザインまで多種多様。しかし何のために刻印されたかについては諸説あり、はっきりとはわかっていないそうです。
これからの季節、天守閣や紅葉が美しい紅葉渓庭園への城内散策が主流ですが、石垣に注目してみてはいかがでしょう。珍しい刻印を発見できるかもしれないですよ!