第123回 冬の声を聴く前の凛とした雰囲気を感じて…紅葉渓庭園を散策
心地よい気候に誘われて、和歌山城内にある「紅葉渓庭園」へ散策に行って来ました。和歌山城天守閣を基点に、北側にある裏坂を下り、両側に白い土塀と石垣がある小径を歩いていくと、茅葺きの門にたどり着きます。そこをくぐると、目の前には豊かな自然に包まれた静かな庭園が開けています。
紅葉渓庭園は、紀州藩初代藩主徳川頼宣が西の丸御殿に築いたもので、虎伏山の起伏を巧みに利用した造りです。堀の中に浮かぶ建物は「鳶魚閣(えんぎょかく)」といって、木造桧皮葺の釣殿風建築物で庭園のシンボル。趣のある写真を撮影するには欠かせないスポットです。ちなみに雨の日のしっとりとした雰囲気も格別です。庭園内には「紅松庵」と呼ばれる数寄屋造りの茶室があり、お抹茶を楽しめます。
紅葉のメッカとしても有名で、例年、県内外より多くの観光客やアマチュアカメラマンが訪れています。この日は赤く色づき始めたばかりの紅葉が撮影できました。見頃は11月下旬から12月上旬くらいまで。皆さんも歴代藩主が愛でた紅葉を楽しんでみてはいかがでしょう。
最後に小ネタを2つ。和歌山城には困っている人をサポートしてくれる「おもてなし忍者」が随所に潜んでいるのですが、彼らに新たな仲間が! 「おもてなし忍者犬」の「うめちゃん」です。和歌山の名物、梅をポイントにおめかししているマスコットキャラクターで、うめちゃんの他に、みかん、柿、桃の忍者犬がいるそうです。この日は大型バス駐車場周辺で、観光客の皆さんをお出迎えしている時にパチリ☆
城内にある「和歌山城公園動物園」は、クリスマス仕様に衣替え完了。ツリーやクリスマスリースなどが飾られていました。本格的な冬が到来する前に、お城散策はいかがですか?