第90回『「梅酒の初仕込み」取材に行ってきました!』
約40種類の梅酒を製造販売する酒蔵メーカー『中野BC株式会社』で、2021年6月5日(土)に実施されたこの時期の恒例行事「梅酒の初仕込み」におじゃましました!
まず驚いたのは、南高梅の量! みなべ町の契約農家から届いた朝摘みの南高梅で、サイズは2Lサイズ(約4cm)以上。約8.5トン、約20万個もの南高梅がトレーラーに揺られてやって来ました。ちなみに1シーズン(約1カ月)、約200~300トンの梅を漬け込むそうです。
フルーティーさや鮮度を保つため、朝摘みしたウメを入荷後すぐに水洗い。そして一定時間、水切りを行った梅からいよいよ漬け込み作業へ。梅酒造りを統括する梅酒杜氏の山本佳昭さんら10人が、ほうろう製熟成タンクの上から梅を投入します。次から次へとタンクに投げ入れられる様子は圧巻! これを毎日続けるなんて…皆さまお疲れ様です。
青梅が熟す6月中旬頃に最盛期を迎える漬け込み作業。漬け込んで6カ月から9カ月ほど経過した後、タンクに漬け込んだ実は全て取り出し、実がない状態でさらに9 カ月以上の期間、熟成させます。徐々に琥珀色になり、芳醇な味わいに仕上げ、ブレンド・充填などの工程を全て自社内で行い、2022年秋頃には商品として国内外に出荷されます。
「まずはこの日を迎えることができて、ほっとしています。今年の梅は、しっかり生育したきれいな梅が入荷してきたので楽しみ。生産者からお預かりした梅を、今度は私たちがしっかり管理して、おいしい梅酒を造り上げたい」と山本杜氏はお話くださいました。
取材時に仕込んだ梅酒の一部は、今年12月に新酒「中野梅酒NOUVEAU(ヌーボー)」として出荷されるとのこと。フレッシュな味わいを楽しむ日が今から待ち遠しいですね!