第88回 『自然のパワーを感じさせる中辺路の名所散策』

世界遺産・熊野古道の里、中辺路には近露や高原といった魅力的な観光地が各所にあります。そのなかでも今回は継桜王子周辺をご紹介。

同王子境内にある「野中の一方杉」は、県指定天然記念物の名木で樹齢800年の杉の巨木群。全ての木が南にある熊野那智大社を慕うように枝を伸ばしているため、一方杉と呼ばれています。神々しい空気が漂う境内に天高くそびえ立つ木々は、圧倒的な存在感。自然のエネルギーが満ち溢れています。

継桜王子の真下にある「野中の清水」は、日本の名水百選にも選ばれている名水。古来より涸れることなく水が湧出し、熊野詣の旅人がのどを潤したと伝えられています。赤い欄干から石段を下りると水汲み場があり、勢いよく清水が湧き出ています。その様子を眺めるだけでもマイナスイオンをたっぷり感じることができますが、ぜひ水に触れてみて!

最後に「とがの木茶屋」。継桜王子に隣接する熊野古道沿いにある休憩所です。見どころは昔ばなしに出てきそうな茅葺き屋根の建物。のどかな雰囲気でほっこり癒されること間違いなしです。

新緑の輝き、絵画さながらの光景が広がる紅葉など四季折々の魅力にあふれる継桜王子周辺。本格的な暑い夏が訪れる前に、爽やかな山間の空気に触れてみませんか?