第27回 『合気道で心・技・体に生きた和歌山の人々』

今や世界の56ヵ国で150万人の弟子や愛好家を持つ「合気道」。合理的な動作により、体力体格に関わらず相手を制することができ、柔道や剣道と並びメジャーな武術ですが、この武道、実は和歌山県が発祥なのです。

合気道の創始者・植芝盛平翁の出身は田辺市。幼い頃から武道に励み、各流派の修行を通じ研究を重ねながら日本伝統武術の奥義を深め、さらに厳しい精神鍛錬を積み、辿り着いた独自の現代武道が合気道です。今では日本のみならず、世界の武道として愛され、発展を遂げ続けています。

そんな盛平を称え、現在、田辺市の扇ヶ浜公園内に盛平翁の銅像が見られる他、高山寺では植芝家先祖代々の墓、生家跡、頌徳碑なども残されています。心身の鍛錬や護身術として、また子どもから女性、お年寄りまで日々を健やかに過ごす体作りの一助として合気道を気軽に習う人が増えています。和歌山発祥の伝統武道を後世に残していくためにも、一度は体験してみたいですね。