第23回 『秋ならではの風習がSNS映えスポットに!?』

お正月飾りの1つとして知られる串柿。餅は鏡、橙は玉、串柿は剣に転じるとされ、三種の特別な縁起物として元旦に飾られるようになりました。この串柿の一大産地であるかつらぎ町では、今年も串柿の時季を迎えます!

約400年前から串柿の産地だった東谷・平・滝・広口という4つの郷を、総称して四郷と呼び、串柿の郷として知られています。風習は現在にも引き継がれ、10月末頃から農家の軒先などに柿の玉のれんが干し出されて11月中旬頃までその風景は見られます。

また、串に刺された柿には、数合わせで縁起を担ぐ意味もあり、10個刺しは、両端に2個、中は6個=“いつもニコニコ(2個2個)、仲睦まじく(中6つ)”、5個刺しは、両端に1個ずつ、中に3個=“1人1人(1個1個)がみんな(3個)幸せに”で綴られます。

町中が橙に染まるその見事な風景は、晩秋の風物詩として全国に知れ渡り、SNS映えスポットとして、撮影に訪れる観光客もいるほど。のどかなふるさとの原風景が人々の心を惹き付けているのかもしれません。