第三回「和歌山中華そばのルーツに迫る!」
和歌山のご当地グルメといえば「和歌山中華そば」ですよね。
その起源は、和歌山市新内に店を構える『本家アロチまる高』の初代が昭和15年頃に屋台で提供していたことに遡ります。
当時は鰹節とジャコを醤油で炊いたダシでしたが、戦後、食糧事情が良くなってからは豚骨を使用。さっぱりと澄んだ醤油味の中華そばとして、和歌山中華そばの原型となりました。
しかし和歌山にはもう1つ、濁った豚骨醤油味の中華そばがあります。
そのルーツが『井出商店』。最初は澄んだ醤油味でしたが、研究のさなか強火で炊き込んだところ、まろやかでコクのあるスープができあがりました。そしてこのまろやかなスープの中華そばが人気に! こうして、澄んだ醤油味と濁った豚骨醤油の中華そば、2つの系統が誕生しました。
その味わいはお店により異なり、醤油の風味が強かったり、豚骨のまろやかさが際立っているなどさまざま。いろいろ食べ比べてみるのも楽しいですよ!