第200回 紀州征伐から寺を救った春子稲荷伝説が残る『紀三井寺』

第200回 紀州征伐から寺を救った春子稲荷伝説が残る『紀三井寺』

西国三十三所第二番札所で、近畿地方で最も早く桜が開花することでも知られる古刹『紀三井寺』(和歌山市)には、大河ドラマで放送されている豊臣家ゆかりの伝説があります。

天正13(1585)年、羽柴秀吉(当時)による紀州征伐が紀三井寺に迫り来るまさにその頃。

山内にある観音堂に仕えていた春子という女性が白狐の姿となり、敵の軍営に赴き霊力で武将を威服し、先鋒の将・羽柴秀長から「焼き討ち禁制」の書状を得て、紀三井寺を戦火から救ったと伝えられています。

境内から朱色の鳥居を上がった所にある三社壇現の隣には春子稲荷が祀られており、伝承をモチーフとした「伝説壁画」も描かれています。壁画には豊臣の軍勢と戦う様子や、春子の姿が美しい色彩で表現されています。

この伝説を知らないという人もまだまだ多いはず。この機会に紀三井寺を訪れて、戦国時代の和歌山市に思いを馳せてみてはいかがでしょう。お花見の季節にもぜひ!