第192回 遊べて学べる市街のオアシス「岡公園」

第192回 遊べて学べる市街のオアシス「岡公園」

和歌山城の南側に位置する「岡公園」に行って来ました! 休日には家族連れで賑わう憩いの場です。

資料によると、岡公園は明治28(1895)年4月1日に設置されました。名称は聖武天皇が神亀元(724)年に玉津島に行幸した時、離宮を「岡東(おかのひがし)」に作ったという故事から名付けられたそう。和歌山城が築城された際には、石垣に使う石材を切り出す石切丁場でした。

公園を訪れて真っ先に目に入るのが、高さ5メートルほどあるちょっと急な角度のすべり台です。こんもりとした山のような形でコンクリート製。ボルダリングのような石や鎖が備えられています。子どもの頃に恐る恐る登ったことのある人もいるのでは?

昔、市内を走行していた懐かしい電車の展示も見逃せません。紀勢線(当時の紀勢西線)と和歌山線を走り昭和47(1972)年3月14日に役目を終えたC57形蒸気機関車や、昭和46年まで市街地を走っていた市街電車321形321号が保存されています。間近で見学できるので鉄道ファンならずともぜひ!

貴重な建造物も見ることができます。紀州藩士だった大村家の「長屋門」は和歌山市内に唯一残る武家屋敷の長屋門で、門構えや外壁などの造りが武家屋敷の風情を今に残しています。また紀州徳川家の家老三浦家下屋敷跡にあった茶室・夜雨荘なども移築されています。

園内には明治時代に外務大臣として活躍した陸奥宗光の銅像をはじめ、多くの記念碑や灯篭も設置。和歌山市の歴史の移ろいを感じることができます。

ご近所さんはもちろんですが、和歌山市で暮らしていてもなかなか訪れる機会のない人も遊びに行ってみてはいかがでしょう。新たな発見が待っているかもしれませんよ!