第190回 偉大な文豪の足跡を感じる『和歌山市立有吉佐和子記念館』

第190回 偉大な文豪の足跡を感じる『和歌山市立有吉佐和子記念館』

和歌山市出身の作家・有吉佐和子さん(1931年~1984年)。
紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描いた『華岡青洲の妻』、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』などの代表作を持つ、市が誇る文豪です。

そんな有吉さんが創作活動を行った東京都杉並区の邸宅を復元した施設が『和歌山市立有吉佐和子記念館』(和歌山市伝法橋南ノ丁9)です。1階の展示室は、当時有吉さんが出版社との打ち合わせや記者からの取材を受ける時などに使用していた洋間の応接室でした。
作品に関する貴重な資料や、有吉さんが海外取材で収集した資料が展示されています。

2階の書斎は八畳の和室。
執筆活動を行った当時の仕事場を再現しています。また茶人であった有吉さんが茶会を催した茶室「青庵」も再現し、風流人としての一面も感じられます。
館内見学の合間に訪れたいのが1階のカフェスペース。
ドリンクメニューやワッフル、茶粥定食などが楽しめておすすめですよ。